転職が理由でも退職前に有給消化はできる?
有給休暇は、労働基準法で認められた、労働者の権利です。その理由が、35歳で転職をするためであっても、退職前に有給休暇を申請することに問題はありません。
ただし、全労働期間の80%以上の出勤率があることが条件です。産休や育休、介護休暇をとっていたとしても、それは出勤日数としてカウントされます。そうした条件をクリアしているのなら、退職前であっても有給休暇を申請することはできます。
退職前にリフレッシュ休暇が欲しいのであれば、申請してみましょう。
有給申請を通すために気をつけるべきこと
ただし、35歳で転職のために会社を退職する際には、業務の引き継ぎも多岐にわたるものです。職位がついているひとなら、後任人事が決まらないと、引き継ぎに入れないことが予想されます。
申請した有給休暇に許可が下りるのは、必要な業務を終わらせた後です。もし、退職前にある程度の日数の有給消化をしたいと考えているなら、就業規則上で規定されている申し出日に、取得したい休暇日数を加えて、早めに申し出をしておくことをおすすめします。
企業には、申請された有給休暇に対し、「時季変更権」を行使することができます。これは、有給を連続取得できないように制限をしたり、業務に支障のない日程に変更できるという権利です。
業務の引き継ぎがきちんとできないうちは、有給申請が認められていたとしても、時季変更権を行使される可能性があるのです。やるべきことをきちんと行わなければ、有給休暇を連続取得するのは難しくなります。
自分の都合だけでなく、会社の事情も考慮して、有給取得日数や時期を決めるようにしましょう。それが、円満退職の秘訣です。
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